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運送業は許認可事業のため、従業員の問題行動が認可の取り消し=事業継続不可に繋がりかねません。他方で、転職も多いため、残業代請求等の紛争が起きやすいのも特徴です。
労務問題への対応を見ていきましょう
物損事故を引き起こす、安全指導に従わない、急ハンドルを繰り返すなどドライバーへの対応に悩む場面があります。
許認可の取り消しや車両の使用停止処分などを回避するためにも、危険なドライバーへの厳しい処分は欠かせません。他方で、一足飛びに解雇すれば、解雇が無効となり1000万円を超える支払いを要するリスクもあります。
当職はこれまで危険運転をした運転者の解雇訴訟や、法令違反をおこなった運転者の解雇問題への対応を行ってきました。裁判所の考え方も踏まえたトラブルを回避する対応により、会社が安心して事業を行えます。
トラックドライバー・バス運転者等は、人手不足かつ免許一つで転職できるため、不満があれば辞めた上で残業代等を請求するパターンが少なくありません。
いわゆる2024年問題をクリアした規則と運用ができているか、拘束時間や休息期間を定める改善基準告示も遵守した運用ができているか、確認と制度設計が欠かせません。
また、運転時間だけでなく、点呼、荷待ち、荷役を含めた実際の働き方を確認することが重要です。トラックドライバーが退職後に残業代を請求する際、トラックが止まっている荷下ろし等の待ち時間が労働時間か争いとなるケースは後を断ちません。
顧問弁護士は、残業代を請求されてからではなく、運行計画や勤怠管理が法令に沿っているか等の対応を講じます。
トラックの運転者で多いのは歩合給すなわち運んだ距離などによって賃金が決まる制度です。
しかし、この制度は設計や運用を間違えると、残業代が想定の5倍に膨れ上がります。
また、運賃の一部を残業代とする制度も、同意書の取得等のプロセスを経ないと、残業代が払われていないものと扱われることがあります。
顧問弁護士は貴社の法務部として、賃金制度の見直し(業務内容を踏まえた歩合給制度を採用するか否かの提案)や、リスクをコントロールするための書面作成や運用支援を行います。
実際には、労働問題や取引先との関係が悪化したタイミングでご相談に来られる方が多いのは事実です。
ただ、当職としては、事業に影響が出始めるよりも前の段階から顧問弁護士をつけておく方が、リスクのコントロールがしやすく、事業を右肩上がりにする有効な方法になると考えています。
稲田経営法律事務所では岡山市・倉敷市の事業者向けの顧問契約サービスをご案内しています。
月額33,000円から契約書のチェック・カスハラ対応などの各種相談が可能です。
地域に根差した弁護士としてフットワーク軽く経営者のサポートをいたします。
適正な利益を確保するには、走るほど赤字になる取引を放置しないことが重要です。
国土交通省は2024年に「標準的な運賃」を見直し、運賃水準を引き上げるとともに、荷待ち・荷役の対価や燃料費上昇分を荷主に転嫁しやすくしています。
「燃料代も人件費も上がっているが、10年以上同じ運賃で運んでいる」
という運送会社もあると思います。
特定の荷主への売上割合が大きい場合、「値上げを認めなければ取引をやめる」という判断も簡単ではありません。
当事務所では、取引先ごとの売上や条件を確認し、どの荷主にどのような条件変更を求めるかを整理して、運賃改定の案内文や交渉方法を検討します。
指定時間に到着しても長時間待たされる、荷積み・荷下ろしや検品まで求められるケースもあります。
2025年4月施行の物流効率化法では、荷主・物流事業者に荷待ち・荷役時間の短縮などが努力義務とされ、一定規模以上の特定事業者には2026年度から中長期計画や定期報告の義務も導入されています。
運賃だけでなく、一件の仕事でドライバーが実際に何時間拘束されるかまで確認して条件を考える必要があります。
長年の取引では「昔からこの条件だから」と、契約内容が曖昧なまま運送を続けている例があります。
運賃に加え、荷待ち・荷役の料金、燃料費の変動、荷物破損時の責任、キャンセル、支払時期などを整理しておくことが重要です。
2026年4月にはトラック適正化二法の一部も施行され、白トラ利用に対する荷主規制や再委託回数の制限に関する努力義務など、ルールも変化しています。
顧問弁護士は、揉めた後だけでなく、荷主との取引条件を定期的に見直す外部法務担当としても利用できます。
運送会社では、「仕事があること」と「利益が出ていること」は必ずしも同じではありません。
長年の関係は大切ですが、燃料費や人件費が上昇する中で同じ条件を続ければ、会社だけでなくドライバーの待遇にも影響します。
法律上何を主張できるかを確認したうえで、関係を壊さずどこまで条件変更を求めるかを考えることも顧問弁護士の役割です。
安全管理に注意していても、交通事故や貨物事故を完全になくすことはできません。
事故時は、被害者対応、保険会社への連絡、荷主への説明、ドライバー対応を並行して行う必要があります。
人身事故など重大な事故では、まず被害者の救護と警察対応を行い、その後に事故原因や安全管理体制を確認します。
また陸運局への対応も欠かせません。
顧問弁護士が会社事情を把握していれば、事故直後から相談しながら対応できます。
輸送中の商品破損、温度管理の不備による廃棄、荷物の紛失といったトラブルもあります。
荷主から請求を受けた場合は、事故原因、契約内容、実際に生じた損害を確認して対応します。
請求額をそのまま支払うのではなく、保険会社と連携して責任範囲を整理することが重要です。
事故を起こしたドライバーについて「もう運転させられない」と感じることもあります。
しかし結果だけで処分を決めず、事故原因、本人の過失、過去の事故歴、安全指導への態度を確認する必要があります。
事故対応と労務対応を切り離さず、再発防止の指導と適切な人事対応を一緒に検討することが重要です。
事業承継では、株式を後継者に渡すだけではありません。
トラック、営業所、借入れ、ドライバー、主要荷主との関係など、事業継続のための資産や関係も引き継ぐ必要があります。
社長自身が荷主との交渉や配車、採用まで担う会社では、「社長がいなくても会社が回る状態」を作ることも承継準備の一つです。
子どもへの承継だけでなく、役員・従業員への承継、他社へのM&Aも選択肢になります。
中小企業庁も、後継者育成を含めると準備には5~10年程度を要するとして、早期の準備を勧めています。
「まだ元気だから」と先送りせず、選択肢が多いうちから検討することが重要です。
事業承継には、株式・相続などの法律問題だけでなく、税務、不動産、借入れ、労務も関係します。
当事務所では、事業承継の研究会に参加し、税理士、司法書士、社会保険労務士など他士業とのネットワークづくりにも取り組んでいます。
「子どもに継がせるか、従業員に任せるか、売却するか決めていない」という段階から、必要な専門家と連携して検討を進められます。
当職は事業承継の勉強会に出席しています。
その中で税理士や司法書士などの各士業の方々とのネットワークを作り、必要なタイミングで、相談をお願いできる体制を整えています。
ドライバーの労務問題、運賃交渉、交通事故、事業承継。別々に見えても、運送会社ではいずれも日々の経営と密接につながっています。
「このドライバーへの指導をこのまま続けてよいだろうか」
「この荷主には運賃改定を求めた方がよいだろうか」
「荷待ち・荷役の負担を契約上どう整理すればよいだろうか」
「そろそろ後継者について考えた方がよいだろうか」
こうした、少し気になった段階から相談できることが顧問弁護士のメリットです。
当事務所では、岡山県内の運送会社を含む中小企業から、労務問題、運送契約・取引条件、事故対応、事業承継などのご相談をお受けしています。
問題が深刻になる前の段階でも、お気軽にご相談ください。
弁護士名:稲田拓真
岡山市に拠点を持つ「困った従業員・問題社員への対応」などの労働問題に強い弁護士。東京で4年以上、労働問題に対応し続けた経験を持つ。この経験や最新判例、人間心理の知識を生かし、迅速に解決策の提案と実行をサポート。「早々にご回答ありがとうございます」等の言葉をいただきながら、日々岡山の社長のために奔走している。
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